人生後半戦の新おとな学入門

50代60代のためのニューシニア講座 働き方・暮らし方・生き方・学び方・遊び方


9月10月は毎週のようにイベントがありました。関空水没による大阪出張の中止、北海道胆振東部地震によるブラックアウト、敬老の日にちなんだイベントのボランティア、両親の法要と親類縁者・友人知人と旧交を温め、来週は一足早いスポーツイベントへ参加し、翌週には愛娘が帰省、さらに翌日には大阪へ再出張と続きます。そんな中でふと耳にしたのが「学び直し」です。
リカレント教育とは大人の学び直しなのだろうか


学び直しで大切なことは学ぶことではない?


敬老の日のイベント

ふと耳にしたのは敬老の日のイベントでした。高齢者向けのパソコンセミナーの講師というか、マンツーマンの指導を行うために半分駆り出された気持ちで参加しました。高齢者と聞いて参加したのですが、なかには50代の人もいてどちらかというと中高年・シニア向けのセミナーでした。

学び直しと耳にして

そんな中で耳にしたのが「学び直し」です。ほとんどの人がキーボードを触ることに抵抗がなく、どちらかというとワード、エクセル、ブラウザなどの使い方を知りたいという目的で参加していました。教える側の主催者も、そして教わる側の参加者からも「学び直し」という言葉が発せられました。

主催者も受講者も

「パソコンは脳の活性化とコミュニケーションツールとしてかけがえがありませので是非とも学び直しを行ってください」と主催者が宣えば、「ちゃんと習ったことがないので学び直しをしたいんですよ」と受講者が照れ隠しに言うのを聞いて、素晴らしいですね~と口からは出たのですが、内心は??でした。

学び直しで大切なこと

確かにパソコンを使うことで便利になることは多いけれども、パソコンは道具であって大切なのはパソコンを使って何をしたいかだと思うのです。ボランティアでしたので受講者の皆さんには申し上げませんでしたが、「学び直し」も同じで学び直すことによって何をしたいかということが大切だと思うのです。




リカレント教育と学び直しは同じなのだろうか?


リカレント教育の推進

政府も「人生100年時代構想会議」で学び直しを目的としたリカレント教育を推進すると唱えています。元はと言えばリンダ・グラットン氏らが著した『ライフ・シフト』に「教育-仕事-引退」というステージのワンサイクルではなく、複数のステージを繰り返す、または同時に複数のステージを使い分けることに端を発したように思います。

参考:人生100年時代の人材育成(内閣府)
社会人の学び直し(リカレント教育)とキャリア・アップ

リカレント教育と学び直しは違う

リカレント教育を学び直しとか生涯学習として紹介している場合もあります。リカレントの意味は「再び」という意味には違いありませんが、教育と学習は違いがあります。もしリカレント教育でしか学び直しや生涯学習ができないと考えているのであれば大きな間違いをしてしまいます。

教育とは教える側の理論

教育には「学校教育・家庭教育・社会教育」などがあり、さらには会社や団体などの組織の中でも教育が行われています。教育は文字通り「教え育てる」ことを意味します。教える側は教える基準もしくは範となるものを備え、基準を目標としてあらゆる手を尽くして教えることに励みます。つまり教育は教える側の理論なのです。

学習とは学ぶ側の意思

教育と違って学習はこちらも文字通り「学び習う」ことになります。教える人がいるから学ぶのではなく自分の意思で学ぶのです。また「習う」は「倣う」とも考えることができ、真似をすることで身につけるという意味になります。つまり教える側の理論ではなく学ぶ側の意志がなければ学習にはならないのです。




時代が変われば教育も学習も変わる


組織の目的に合った教育

リカレント教育に対して学び直しや生涯学習を同じこととして扱うことに違和感を感じたのは、学習と教育の違いのためだと思います。学校で行う教育や会社で行う教育は組織の目的に合った教育が行われます。義務教育は国という組織に合わせるための教育と考えることもできます。

既存のものを学び直す

リカレント教育の目的はどこにあるのでしょうか。社会人が学び直すのは組織に合わせた教育を受けるためではなく、自分の意思で学び直しの目的を決めます。学び直しの対象は自分で決める必要がありますが、学び直しの対象となるものは既存の内容が多いのが現実です。

教育で身につけること

学生時代に教育を受けたことがどのくらいの期間に渡って有効でしょうか。時間が経つにつれて古い知識となってしまうことは避けられません。新しい知識を得るためには教育ではなく学習が必要になります。一方で教育で得るのは知識だけではなく、知識を得る方法、知識と知識を組み合わせる方法も身につけることができます。

本を読むだけではなく

時代が変われば教育も学習も変わります。自分で学ぶという方法を独学とするならば、昔の独学は本を読むことが主流でした。また優れた師に出会うこともままなりませんでした。今は本を読もうと思えばどのような手段でも読めますし、インターネットという情報ツールもあります。語学を身につければ世界中の多くの優れた師と出会うことも可能です。




50代60代からの学び直しに必要なことは?



教育が不要というのではなく、教育と学習のバランスが必要だと思います。若いころは教育が主であっても、社会に出てからは常に教育と学習のバランスを自ら決めることが必要であり重要だと思います。

学校を卒業したからもう勉強しなくてもいいということではありません。そういう人に限って定年になったらもう働かなくてもよいと考えてしまうのではないでしょうか。

では何を学び直すとよいのでしょうか。既存のこと以外のことを学ぶのは難しいとは思いますが、こだわりを捨てて自分が好きなことを学ぶことが大切なのです。パソコンの使い方を学ぶ人は、パソコンで何をしたいかと考える以外にもパソコンがなかったら何を学ぶだろうかと考えてみてはどうでしょうか。

年賀状を作りたい、写真を加工したい、旅行の計画を立てたい、どれもパソコンでできます。自分が何をしたいかを考えるためには「パソコン × 〇〇〇〇」と発想を変えてみてはどうでしょうか。

50代60代から学び直しを始めるのであれば、「目的 × 方法」ということを常に頭の中に思い浮かべておくべきだと私は思います。





このエントリーをはてなブックマークに追加

↑このページのトップヘ