人生後半戦の新おとな学入門

50代60代のためのニューシニア講座 働き方・暮らし方・生き方・学び方・遊び方


「新おとな学入門」は「新おとな学Ver.2」として新しくなりました。
新しいURLは https://www.snias.com です。
よろしくお願いいたします。


「2025年問題」は団塊の世代が後期高齢者になり、医療と介護による経済負担と人材負担が社会全体に押し寄せてくるという問題です。2025年問題の前には2007年問題、2012年問題がありましたが、その結果はどうなったのでしょうか。

          


2007年問題・2012年問題の結果は、2025年問題は?


2007年問題の結果は

「2007年問題」とは、団塊の世代の大量退職により、企業・官公署で労働力不足や経験・ノウハウの継承不足などが危惧された問題です。結果的にはなんらかの形で働き続けることによって取り越し苦労という結果になりました。日本での実質的退職年齢は69.5歳ということも明らかになりました。

参考:人口ボーナスと2012年問題について(NSKねっと)

2012年問題の結果は

「2012年問題」とは、団塊の世代の多くが年金を受給することになり、生活資金として貯蓄を取り崩すので貯蓄率の低下を招き、財政赤字を補う国内資金が不足するという問題でした。貯蓄率の低下は生じましたが、財政赤字を補うために政府と日銀が行った施策については記憶に新しいと思います。


2025年問題の行く末は

前述の参考サイトに書かれていることは結果論です。また見方によっては違う考え方もできます。なんだかわからないという人もいるでしょう。そこでテレビでお馴染みの池上彰氏のような方々が分かりやすく解説しています。ただ当たる、当たらないということではなく考え方の1つだということなのです。 下記の上念司氏の解説は話し方に癖はありますがおもしろいです。



2025年問題は誰の問題か

2025年問題の当事者は団塊の世代ですが、問題の解決は国民全体に関わってきます。医療保険は本人が健康、不健康に関わらず徴収されますので、医療機関を利用する可能性の少ない若年層が、医療機関を利用する可能性の高い老年層の医療費を負担することになります。またそれだけは不足しますので税金から補填されるのです。人口構造がピラミッド型の時に作られた制度が続いていることが根本的な原因です。




高齢者働くことができないのか、働いてはいけないのか


高齢社会の問題

人口構造の変化は前回の記事で取り上げました。人口構造で起きる高齢社会の変化はこれから2度起きます。2025年問題は最終的な高齢社会を迎える2045年の前段階の問題でしかないのです。では高齢社会になるとどのようなことが問題になるのでしょうか。

高齢者は働くことができない

高齢社会になると生じる問題は大きく3つあります。1つめは「高齢者は働くことができない」という問題です。働くためには、体と頭と心が働くことに適した健康状態でなければなりません。加齢によって働くことを基準にした健康状態が衰えてくることは避けられません。

個人的な影響と施策

個人的に考えれば「働くことができない=収入がない=生活を維持できない」ということになります。年金や貯蓄を生活費の財源とする生活になりますが、年金と貯蓄だけでは不足するために、高齢者に対しては医療保険や介護保険、年期受給者に対しての税額控除などがあります。それでも不足する場合は生活保護とうセーフティネットを受けることになります。

新おとな学_2
参考:生活保護制度の現状について(厚生労働省)

全体的な影響と施策

国として全体的な影響は「働くことができない=労働力とならない=経済成長の低下」ということになります。経済成長の低下は国力の低下に繋がり、国や自治体の運営、社会福祉の対策、公共インフラの維持、公共教育制度の改変、災害対策、国防から外交まで多岐に渡ります。もし急激な変化が起きれば国家破綻にまで及ぶかもしれません。


健康状態の悪化・格差の片寄りという問題


健康状態が著しく悪化したとき

高齢社会の大きな問題の2つめは「健康状態が著しく悪化したときの対策」です。健康寿命という考え方である「日常の生活において継続的な医療・介護を必要とせず自立して生活できる期間」という意味ですので、逆説的に考えると医療と介護が必要でない限りは健康状態であると考えられます。

健康状態をできるだけ長くする

前述の働くことができるという健康基準と日常の生活ができる健康基準の2つがあるように思えますが、少なくとも日常の生活ができなくなると働くこともできません。健康寿命を延すために介護予防という施策もありまし。現状を考えるとより積極的な施策が必要ではないかと思います。

高齢者に格差が片寄っている

3つめの大きな問題は、「経済問題・健康問題を自ら解決できる高齢者と解決できない高齢者の格差がある」という問題です。いつの時代にも生活格差がありますが、社会全体を見て高齢者に片寄っている問題があります。前述の生活保護の問題、社会的に孤立する問題、高齢者の人数に地域格差などがあります。また身体の健康状態だけでなく認知症になると問題自体を解決できなくなってしまいます。

3つ問題は解決できない問題か

問題が生じている高齢者をゼロにすることは不可能ですが、少なくすることが最善策だと考えると、高齢者自身も問題解決に向けて努力しなければなりません。これはすでに高齢者、特に後期高齢者を対象にするのではなく、これから高齢者になる50代60代が心がけなければならないことです。




50代60代に必要なことは学習すること


50代60代にとって高齢社会は問題ではなく課題です。解決策という答えを探すのではなく、解決するように日々努力していかなければなりません。まずは高齢社会に対する意識を高めるために、共通の意識を持つ必要があります。「高齢社会白書」の最新版を読んでみてはどうでしょうか。これは国側からの発表で実態を表しているとは限りませんが、共通の認識を持つためには良いと思います。

平成30年版 高齢社会白書(内閣府)

知識を付けるためには「教育・勉強・学習」という3つの言葉が使われます。高齢社会に関しては「教育」は必要ありません。「教育」にぶら下がる「勉強」という姿勢も必要ありません。必要なのは「学習」で、学ぶことも習うことも必要です。全体像を学んだあとは個別に興味があることをさらに深堀して学び、師事する人がいれば習うことも可能です。

50代60代に必要な学習は興味があることの趣味的な「手習い」ではなく、これから社会に起きることを学び、自立した生活をできるだけ長く、そしてできるだけ長く働くことが社会にとっても必要になっているのです。





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