人生後半戦の新おとな学入門

50代60代のためのニューシニア講座 働き方・暮らし方・生き方・学び方・遊び方


「新おとな学入門」は「新おとな学Ver.2」として新しくなりました。
新しいURLは https://www.snias.com です。
よろしくお願いいたします。


人生後半戦になると、会社などの組織で働いている人は経験も豊富になり、時間に追われる働き方をしなくなると思います。決められた時間内で仕事を終わり、あとは自分の時間としている人も多いでしょう。人生後半戦のワークライフバランスについてはどのように考えているのでしょうか。



ワークライフバランスは人生後半戦に影響するのか


ワーク・ライフ・バランス

仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」は平成19年12月(2007年)に策定され、約10年の日々が経っています。最近も進捗状況が報告されているようですが、10年前と現在では社会の状況も変わっています。時代の流れは早いのです。足元の問題だけを指摘していたのでは施策が定着する頃には実態と合わないかもしれません。

働き方改革と人づくり革命

平成30年1月(2018年)には「働き方改革と人づくり革命の最近の動向について」という資料が発表されています。こちらも「一億総活躍時代」「人生100年時代」と時代を先取りしたテーマによる改革・革命ですが、日本の人口1億2464万人の内、65歳以上の人口が3515万人(平成30年3月推計値)であり、50歳以上の人口が5865万人(47%)です。人生後半戦には優しいとは言えない改革・革命のようです。

参考:日本の人口(総務省統計局)

高齢者は優遇されている

老後は働かずに年金で暮らし、医療費も2割-1割と負担も軽くなり、高齢者優遇制度も多くあるので経済的には豊かで時間もある、という考えが根底にあるのだと思います。今まで高齢者に対する制度を整えてきたので、今度は高齢者以外への対策を考えようということなのでしょうか。一方で生活保護を受ける高齢者の割合も高くなり「下流老人」という言葉も生まれています。決して安穏と暮らせる高齢者ばかりではないのです。

悲観的にも楽観的にもならない

人口ピラミッドが崩れて現在はファネル(漏斗)状になっています。年齢による経済格差、生活格差、教育格差が生じているのではなく、資産格差がすべてにおいての格差の根源となっているのではないでしょうか。収入が平均的でも支出や借入が多ければ経済的豊かさを享受しているという感覚にはならないのでしょう。悲観的にも楽観的にもなる必要はありません。現実は1つです。

参考:各種世帯の所得等の状況 (平成28年 国民生活基礎調査の概況)




人生後半戦の豊かさを「お金・健康・人間関係」で考える


人生後半戦の豊かさ

「老後の不安は3Kである」と言われます。「お金・健康・孤独」「経済・健康・人間関係」「カネ・カラダ・ココロ」と説かれています。これらを不安ではなく豊かさの証として考えることもできます。では「どのくらい」という量と「どのような」という質を考えみると明確な豊かさの基準があるわけではありません。自分自身で決める、もしくは感じるしかないのです。

お金(経済)の豊かさの基準

独身世帯の老後の平均収入が12.0万円、平均支出が15.6万円となり、毎月3.6万円の赤字となります。平均値で考えれば約190万円の年収が必要になります。夫婦二人の世帯の場合を同じように計算すると年収で約320万円が必要になります。この計算方法の是非はありますが、日本の平均的な老後の生活資金は200-300万円ということでしょう。あとは+αで豊かさの程度が推しはかれます。

新おとな学入門

健康という豊かさの基準

健康には「体・頭・心」の3つの健康があります。「体」の健康は一番わかりやすい基準で、まだまだ体力があり身体的な病気がないことです。「頭」の健康は能力・脳力の衰えで明確な基準はありませが、認知症などの症状がないことでしょうか。「心」の健康は関心や情熱がなくなるという気力の衰えであり、人間関係もその1つにあげられます。健康的な豊かさは数値で測ることよりも感じ方だと思います。

人間関係の豊かさの基準と孤独

人間関係は物理的な人間関係と心理的な人間関係があります。退職などで仕事上の人間関係が多くあっても必ずしも豊かな人間関係とは限りません。家族のように長年連れ添っていても同じです。豊かな人間関係とは広さではなく深さも大切です。人生後半戦になると自我も強くなりますので、広さと深さを求めなくなることが続くと孤独を感じるのはないかと思います。



人生後半戦に必要なのはワークライフバランスではない


働くことで豊かになる

働くことの1つめのメリットは収入を得て、経済的にプラスになることです。2つめのメリットは働くために、または働くことで健康を維持することです。3つめが働くためには得手不得手はありますが対人関係が生じます。もし生涯働き続けることができれば、生涯に渡って健康でいられるという要素は揃います。

豊かに暮らすためには

お金が十分にあれば豊かに暮らすことができるかというと、健康と人間関係が豊かでなければ豊かな暮らしとは言えません。同じように健康であってもお金と人間関係がなければ、また人間関係は豊富であってもお金と健康がなければという「三竦み」「三つ巴」の関係になっています。

ワークライフバランス

「ワークライフバランス」は「仕事と生活の調和」なので、必ずしもシーソー左右にあるように考えるのではなく、いろいろなパターンが考えられます。また、ワークとライフという大きな分け方ではなく、ワークとライフに共通することを含めて管会えることができます。下図の例では前述の「お金・健康・人間関係」の要素を考えてみましたが、他にもいろいろな要素で考えることができると思います。

ワークライフバランス
ワークライフバランスの考え方の例

人生は過去だけでなく未来もある

人生後半戦は平均的な考察や一元的な考え方ではなく、いろいろな考え方ができます。考え方の先にあるのは豊かさであったり、幸せであったり、満足感であったりします。人生を考える時に過去にあったことを考えがちですが、生きる楽しみとは人生の未来にあると考えるのが自然の考え方ではないでしょうか。ワークライフバランスは、人生後半戦を考える上での1つの考え方として今回は取り上げました。




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人生後半戦を悲観的に考える必要はありません。悲観的に考えて用心することに越したことはないというのも1つの考え方です。事実は1つしかないのですから、その事実を悲観的にだけ考える必要はないのです。悲観的な情報を提供して解決策を提供するビジネスは、問題解決型ビジネスの常套手段です。

1つしかない事実を楽観的に考えることを勧めているのではありません。事実をより良く好転させるためにはどのようにするべきかを考えることは常に必要です。人生後半戦になると自分で考える力があるようで、他の人が考えたこと、特に声の大きな人が言っていることに耳を傾けて信じてしまいがちです。

自分の人生後半戦をデザインするのは自分しかいないのです。他の人のデザインを真似することは悪いことではありませんが、真似しても他の人にはなれないのです。同じように他の人の人生を真似しても他の人の人生は歩めないのです。人生後半戦にワークライフバランスは必要ありません。必要なのはワークライフデザインです。




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