人生後半戦の新おとな学入門

50代60代のためのニューシニア講座 働き方・暮らし方・生き方・学び方・遊び方

人生後半戦の新おとな学 Ver.2
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◆いつまで働くか?
新おとな世代の働き方を考えるうえで、働く期間をどう設定するかを考えてみたい。設定する期間の考え方として、「年齢で考える」「健康状態で考える」「寿命で考える」の3通りがある。
 
最初に「寿命で考える」であるが、早い話が死ぬまで働くということを意味している。日本人の寿命は年々長寿化していると言われている。「平成28年版高齢社会白書」によれば、平均寿命は2014年現在、男性80.50歳、女性86.83歳、2060年には、男性84.19歳、女性90.93歳となり、女性は90歳を超えると推計されている。死ぬまで働くということは自分の年齢を顧みるとあと何年間働くか想定することができる。ちなみに現在50歳だと2060年までは40数年であるから男性は30年以上、女性は約40年働くことになる。
 
平均寿命

◆健康なうちは働く

平均寿命とは別に「健康寿命」という考え方がある。厚生労働省の「健康21」という施策の中に平均寿命と健康寿命の差についての資料がある。男性は9.13年、女性は12.68年、平均寿命より健康寿命が短い。健康寿命の基準が「日常の生活に制限がないこと」となっているため基準自体が曖昧であるが健康寿命のほうが短いことは明白である。

また平成22年(2010年)の資料なので、平均寿命と健康寿命の差が縮まっているかもしれない。男性の平均寿命が80歳であれば70歳くらいまでが「健康なうち」と言える期間であり、女性は75歳くらいまでが働くことができる期間と想定できる。もちろん健康状態には個人差があるので、自分の健康管理次第で延びることもあれば縮むこともあるだろう。
 
健康寿命

◆何歳まで働くか

働く期間を年齢で設定するとは、定年制や年金支給時期によって決めるという考え方である。定年制が65歳もしくは廃止され、年金支給時期が65歳になり今後も支給時期が遅れることになれば働く期間は長くなる。さらに年金減額や医療福祉制度、税制の変更による負担が大きくなれば、年齢に捉われえず働く期間が長くなるであろう。

雇用保険制度も変わり65歳以上も失業給付が回数に上限なく受給できるようになった。他にも、厚生労働省の「モデル就業規則」が副業の原則禁止から原則容認に転向されるようになったり、配偶者控除の廃止などが実施されれば、年齢にかかわらず働くという環境づくりが行われている。年齢で働く期間を決めるとすれば、諸々の制度で判断するのではなく、自分で決めるしかない。


◆74歳まで働く

以前、人生100年時代の分け方として50歳から74歳までを新おとな世代と呼ぶと書いた。
50代、60代の人が74歳までの働き方を考えるとすると、長い人で20年以上、短い人で5年くらいになるだろうか。全ての人が同じように働き方を考えることはできない。やはり74歳まで時間がある人は長期で考えるだろうし、人によって環境や収入も異なる。個別に考えなければならないと言ってしまえば元も子もない。

新おとな世代の働き方の考え方は「74歳になった時の自分の姿」が見えるかどうかということである。「こうなるだろう」と考える人もいるだろうし、「こうなりたい」と考える人もいるだろう。74歳に近くなればなるほど、「こうなるだろう」という意識が強くなるかもしれない。まずは考えてみよう。そして書き出してみよう。

◆働き方計画と戦略

働き方の計画を立てるときには、自分の年齢から74歳までの計画を一気に立てる必要はない。計画を立てるには戦略が必要である。人生計画(ライフプラン)というのはよく耳にするが、人生戦略というのはあまり耳にしないのではないだろうか。戦略というと経営戦略や軍事戦略などをイメージする人が多いだろう。経営戦略も軍事戦略も期限はない。人生戦略には寿命という期限があるのが大きな違いだ。強いて言えば時間制限のあるゲームと似ているかもしれない。リセットはないのでやり直しはできないが。

戦略を立てるうえで必要なのは時代の情勢や社会環境、自分の資産などを正しく評価することが必要だ。そのうえで可能な戦略を立てる。戦略の先にはビジョンが必要である。ビジョンは74歳の自分の姿だ。ビジョンが変われば戦略も変わる。もちろん計画も変わる。戦略に対して計画は作戦である。決められた期間に目標を達成できるかどうかである。

◆働き方計画の期間

働き方計画は途中で見直し(ローリング)が必要である。どのくらいの期間で計画を立てると良いのだろうか。5年を一区切りにすることをおすすめする。これは新おとな世代だからというわけではないが、私は5年区切りにしているので参考になればと思う。5年を一区切りにして3年で目標を達成する計画を立てる。計画が前倒しになれば早めに見直しをすればよいだけであり、往々にして計画は遅れるものである。遅れた時の予備の期間として2年間を設けておくのだ。

人生計画はリセットボタンがない代わりに途中からでもやり直しがきく。そのための2年間である。2年以上遅れたら、その時は5年目で新たな計画を立てるべきだというのが私の考えだ。ポイントは、一区切りの期間と計画を立てる期間を別々に考えることである。一区切りの期間いっぱいに計画を立てると、失敗ができなくなる。人生は良いこともあれば悪いこともある、そう思えばこの考え方を理解していただけるのではないだろうか。





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